環境分野において、車両には、優れた走行性能の実現と共に、燃費低減、排出ガス中の有害物質低減が求められています。デンソーは、この要求に対応して、トヨタ自動車株式会社と共同で、世界で初めてのモータ駆動による電動可変バルブタイミングシステムを開発しました。このシステムは、2006年9月にトヨタ自動車が発売したレクサスLS460に搭載されています。
可変バルブタイミングシステムは、運転の状況に応じて、エンジン燃焼室の吸気、排気バルブの開閉タイミングを制御します。デンソーの電動可変バルブタイミングシステムは、吸気カムシャフト先端に搭載される位相変換部とモータ、モータを駆動するEDU(ドライブユニット)で構成されています(図1)。エンジンECUからの信号に基づき、EDUがモータを駆動し、位相変換部により、吸気バルブの開閉タイミングを直接制御します。
これまで油圧を介して制御していた吸気バルブの開閉タイミングを、モータにより直接制御するため、従来に比べ、広範囲できめ細かな吸気バルブの開閉制御が可能です。これにより、高出力化と低燃費化を実現します。また、従来制御が難しかったエンジンが低温や低回転の場合における、バルブタイミングの最適制御を可能にし、排出ガス中の炭化水素を低減するとともに、運転性を向上させました。
デンソーは、1997年に、油圧式の可変バルブタイミングシステムを供給し、市場でシステムの進化に貢献してきました。現在、ガソリン車の多くには、このシステムが搭載されています。デンソーは今後も、更に効率的で小型・低コストな可変バルブタイミングシステムを開発していきます。
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