基本的な考え方

(1)デンソーがめざす姿

地球環境保全への取り組みは、やり直しがきかないだけに、企業は持続可能な社会の姿を描き、長期的ビジョンに基づいた活動を着実に推進する必要があります。デンソーは、「人と地球にやさしいクルマ」の実現を通じて「先進的なクルマ社会の創造」に貢献できる企業グループをめざしています。そのために、製品・生産にとどまらず事業活動のあらゆる分野で環境負荷を削減すると同時に、世界でトップクラスの環境効率や高い資源生産性を追求しています。あわせて、環境保全活動を通じて経済価値を創出する「環境経営」を推進しています。

2005年には、「持続可能なクルマ社会」の実現に向けた ロードマップとして「デンソーエコビジョン2015」を策定・ 公表しました。そこに示した環境目標は、京都議定書および 関連団体が掲げる環境負荷低減目標に基づくとともに、 IPCCが2007年に提唱した「2015年までに温室効果ガス の排出を減少に転じ、2050年までに半減すべき」との内容 にも合致します。

※気候変動に関する政府間パネル

(2)デンソーエコビジョン

「デンソーエコビジョン2015」では、温暖化防止、資源循環(省資源)、環境負荷物質の管理・削減(汚染予防)」を全事業活動で重点的・継続的に推進し、そのために「2015年長期環境目標」と「2015年環境行動計画(第5次)」を設定。グループ各社で共有するとともに、PDCAサイクルに基づく検証・見直しを繰り返しながら、従来からの基本計画は着実に推進しつつグループ全体での取り組みを加速しています。

※Plan(計画)・Do(実行)・Check(点検)・Action(改善)を繰り返すマネジメント手法。

◎デンソーエコビジョン2015

デンソーエコビジョン2015

デンソーエコビジョン2015環境方針(要約)

  1. グローバルな視点からデンソーグループの総智・総力を結集し、環境経営の強化に努める。(エコマネジメント)
  2. 製品の製造、市場での使用、廃棄に至るすべての段階において、トータルな視点で、環境を重視した開発・設計、生産活動を行う。(エコプロダクツ、エコファクトリー)
  3. 業種などの枠を超えた対外連携ならびに情報発信に積極的に取り組むとともに、すべてのステークホルダーとのコミュニケーションに努める。(エコフレンドリー)

2015年環境行動計画(概略)

  1. 持続可能な社会の実現に向け、環境を重視した新技術・新製品の開発強化<エコプロダクツ>
    燃費性能に貢献する技術・製品の開発に加え、クリーンエネルギー車への搭載部品開発の促進や、バイオ燃料などエネルギーの多様化に向けた取り組みを加速させることで、低炭素社会への貢献を図る。
  2. 生産・物流工程において、高い生産性を維持しつつ、環境負荷の低減<エコファクトリー >
    生産面では生産量の変動に強い「エネルギーJIT(Just In Time)構想」、物流面では輸送改善やエコドライブによるCO2削減を推進するなど、環境効率を追及しグローバルな生産環境負荷の削減を行う。
  3. 自然共生や、企業活力に繋がるポジティブな社会貢献活動の推進<エコフレンドリー >
    例えば、各国・各地域の状況に応じた生物多様性保全への取り組みや、社員の環境行動促進に向けた風土作りや環境教育の充実を図る。
  4. デンソーグループ全体での環境経営を、グローバルな視点で強化<エコマネジメント>
    当社は近年、新興国を中心としたグローバルな事業展開を図っており、環境経営面においても、新興国を中心にCO2排出量管理や化学物質管理などを強化し、各国・各地域で求められるトップレベルでの環境経営を目指す。

(3)連結環境マネジメントの推進

デンソーは、グループ一体の取り組みを推進するため、連結対象会社で環境方針・指針を共有し、共通課題を設定して連結環境マネジメントを展開しています。これまでに連結各社の「環境活動5ヵ年・年度計画」を策定し、進捗確認や課題の共有化を図りました。2010年度は、環境リスク最小化に向け、国内外グループ生産会社16社の環境順法監査を行い、これまで生産57社の診断を完了しました。今後も、<1>新法・改正など法規制の把握・対応力の強化<2>状況を認識しながら改善未着手の事例全廃などを課題に取り組み徹底を図ります。

※デンソーの連結環境マネジメント対象会社は、新規設立・参入から一定期間経過していない場合などは対象外としています。従って財務上の連結対象会社数とは異なります。

デンソーグループで方針・指針を共有

  • 基本方針・行動指針の共有
  • 行動計画の策定と展開
  • ISO14001認証取得
  • 環境委員会組織
  • 環境情報共有システム
  • 環境会計

共通して取り組む7項目

  1. 廃棄物の削減
  2. 工場環境廃棄物の低減
  3. 地球温暖化の防止(CO2削減)
  4. 環境管理システム(ISO14001)の構築
  5. 製品環境事前評価の実施
  6. グリーン調達の展開
  7. 物流の合理化

(4)連結環境マネジメントシステムの構築状況

デンソーは、環境マネジメント推進の有効なツールとして、生産会社・非生産会社(統括会社・販売会社・サービス会社など)を問わず、グローバル規模でI SO14001などの積極的な構築・維持に努めています。その歴史は、1996年にデンソー池田工場がISO14001を認証取得したのを皮切りに、2003年までに世界の主要生産拠点で取得を完了。グループ会社でも積極的に取得を推進し、2010年度までに環境管理連結子会社167社のうち161社(国内61社、海外100社)が認証取得し、構築を完了しています。

さらに2010年10月、デンソーは統制強化と効率化を目的に、従来の12事業所ごとの環境マネジメントシステムを全社統合による拡大認証に取り組み、これを取得しました。今後は統合マネジメントシステムのもとで、全社の環境活動および環境コンプライアンスの強化を図っていきます。

(5)グリーンパートナーシップを構築

効果的な環境負荷低減を進めるには、仕入先企業とのパートーナーシップにより互いにメリットのある関係を構築し、取り組みを継続的に向上させることが重要です。この考えに基づき、仕入先様には「グリーン調達ガイドライン」を指針に、環境保全の進んだ工場で製造された、環境負荷の少ない原材料・部品・製品の納入を要請しています。これによりデンソー製品のライフサイクル全体の環境負荷低減や仕入先企業およびデンソー相互の資源・エネルギーの有効活用を図っています。