デンソーのCSR

基本的な考え方

デンソーは、基本理念の中で「世界と未来をみつめ新しい価値の創造を通じて人々の幸福に貢献する」と使命を掲げ、2004年に理念の実現に向けた長期経営ビジョン「デンソービジョン2015」(先進的なクルマ社会の創造)を策定して指針としています。これらは今日いわれる持続可能な社会づくりと完全に合致するものです。

ビジョンを達成するには、多くのステークホルダーと価値観を共有しながら連携・協力していくことが不可欠であり、その基盤となるのが「社会から信頼・共感される企業行動」です。これを世界中で事業活動を行うグループ会社が実践していくため、2006年4月、「デンソーグループ企業行動宣言」を策定し、ステークホルダーへの責任を明らかにしました。以来、CSR(企業の社会的責任:Corporate Social Responsibility)を経営の中核に据え、事業活動を通じた持続可能な社会づくりへの貢献に取り組んでいます。

推進体制

2006年に社長を議長とする「CSR推進会議」(事務局:CSR推進室)を設置し、活動の基本方針を審議・検討しています。CSR推進会議は、年2回開催し、CSRマネジメントの方向付け・意思決定および活動の進捗状況の確認を行っています。

2009年からこれまでの「重点分野・基盤分野」という枠組みから「ステークホルダー満足」と「リスクマネジメント」という新たな枠組みに変更し、従来に増してステークホルダーの視点を重視した施策を推進しています。

◎推進体制

図:推進体制

※2009年からリスク管理会議・社会貢献活動委員会・企業倫理委員会をCSR推進会議に統合。

CSRのフレームワーク

図:デンソーのCSRフレームワーク 詳細 詳細 詳細 詳細 詳細 詳細

長期活動計画

持続可能な社会づくりに向けた企業行動をグループ全体で着実に推進するため、2006年からサプライチェーンを含むCSR活動の展開とグループ社員一人ひとりへの浸透活動を推進してきました。そして、2008年末までに国内外グループ会社の最高決議機関での「デンソーグループ企業行動宣言」の承認と推進体制の設置を完了。2010年度までに(株)デンソーの二次仕入先様および国内外グループ会社の一次仕入先様への浸透活動を展開しました。
2011年度からは各社の強み・弱みを分析して、さらに改善活動の支援を実施し、サプライチェーン全体での継続的なレベルアップを図っていきます。

◎サプライチェーン(グループ・一次仕入先様)全体でのCSR活動推進と
  グループ社員一人ひとりへのCSR活動の徹底

図:サプライチェーン(グループ・一次仕入先)全体での活動推進とグループ社員一人ひとりへの徹底

2010年度の活動

(1)浸透・啓発活動の推進

日本・北米・欧州・中国で、各地域の文化や歴史などに配慮した「社員行動指針」を策定し、機会あるごとに自身の行動を点検するツールとして活用しています。2010年10月には、独占禁止法や生物多様性保全の項目を追加した「改訂版」(日本版)を約7万部(国内グループ会社を含む)配布し、デンソー社員としてとるべき行動の再確認を図りました。また、国内グループ会社の活動のレベルアップを図るため、2010年10月に54社を対象にCSRリーダー会議を開催しました。会議では、CSR調達やISO26000の最新動向を共有し、(株)デンソーの主管部署と各社リーダーが意見や情報を交換しました。
CSRの浸透では、社員一人ひとりが“CSRを知っている=認知レベル”から実践へのレベルアップを図ることが重要です。その具体策として、2009年度にCSRと自らの仕事を結びつけるヒントとするCSR絵本『 デンとソーのしあわせづくり』 を発行し、職場での話し合いツールとして活用しています。

また、2010年度からトップメッセージを含む身近なCSR情報を掲載した『 CSR便り』(日本語・英語版)を毎月発行し、全グループ社員の情報共有ツールとして展開しています。
例えば、4月〜 6月号では「東日本大震災の復興支援」を特集し、活動の様子を国内外の社員に発信しました。
さらに、2010年10月〜2011年1月には、本社近隣の小学生約1,000名を招いて、『デンソーのしあわせづくり』をテーマに見学会を開催。社員が自らの仕事を通じた社会の幸せづくりを小学生に説明するとともに、仕事の内容を分かりやすく解説するプロセスを通じて、社員自身も業務と社会の関わりを見つめ直す機会となりました。

参加した社員の声
  • 地域の子供たちの顔を見ていると「責任をもって仕事に臨ま なければ」という気持ちになりました。
  • 私自身が仕事を通じて、社会にどんな貢献をしてきたのかを考え、 振り返る良いきっかけになりました。

画像:デンとソーしあわせづくり
CSR絵本「デンとソーしあわせづくり」

画像:大震災の復興支援特集
CSR便り
「大震災の復興支援特集」
(英語版)

画像:小学生に仕事と社会との関わりを説明する社員
小学生に仕事と社会との
関わりを説明する社員

(2)ISO26000の分析・検討

組織の社会的責任(SR)における国際的なガイダンス規格「I SO26000」が、2010年11月に発行されました。デンソーでは発行に至る動向を注視し、2009年からISO26000の骨格ともいうべき7つの中核主題(組織統治、人権、労働慣行、環境、公正な事業慣行、消費者課題、コミュニティへの参画およびコミュニティの発展)について、自社の活動の方向性が適切か否かの検証を行ってきました。
今後は、ガイダンス規格と社会動向をさらに分析・検討し、デンソーのCSR活動における課題抽出と優先順位づけを行い、社内で共有化を図りつつ施策に反映していきます。

進捗状況の点検・改善

社員の理解・実践度合いを把握・点検するため、2006年度から毎年(株)デンソー社員を対象に「CSRサーベイ」を実施しています。
2009年度はCSR実践度で数値の低下がみられ、社員へのヒアリング結果から「CSR活動は主に会社が行うもので、自分とはあまり関係がない」と感じている社員が多いことが分かりました。そこで、2010年度から会社の施策と社員一人ひとりの行動を結び付ける新たな取り組み(下記参照)を始めました。また、CSRの職場展開の核となるCSRリーダーを対象に、社外講師を招いた「CSRセミナー」(年2回)を開催したり、毎月CSRリーダーを通じて身近で分かりやすいCSR情報を「CSR便り」(日本語・英語版)として発行するなど、キーパーソン育成の強化を実施しました。
その結果、2010年度のCSRサーベイでは社員の意識・行動に改善がみられたことから、今後も社員一人ひとりが日常的にCSR活動を実践できる企業風土の醸成に注力していきます。
海外グループ会社では、進捗状況の点検プログラムが未整備であることから、今後は海外でも課題の情報共有化を進め、活動の改善をサポートする体制づくりを整えていくことが課題と認識しています。

画像:CSRリーダーを対象とするセミナーを開催
CSRリーダーを対象とする
セミナーを開催

画像:『CSR 便り』(英語版)
『CSR 便り』(英語版)

◎CSRサーベイの推移(抜粋)
項目 質問内容
08年
09年
10年
指針 行動指針の実践を心がけている
75%
68%
81%
職場浸透 職場内でCSRへの意識が高まっている
57%
52%
76%
環境保全 CO2削減を会社生活で実践している
80%
73%
83%